函館を7時4分に発つ北斗1号に乗って室蘭にやってきた.終戦直後にやってきたアメリカの戦略爆撃調査団の室蘭における足跡をたどるのが目的であるが,この人以上はいないという案内人を得て,調査を始めた.
出発前に,室蘭の地形については相当予備知識を蓄えていたので,見晴らしの良い所に立つと,山や岬など代表的なものはすぐにわかった.学習の段階では風景はほとんど白黒の世界だったが,目の前に広がっている景色はカラーである.
写真の奥,海に突き出ている岬がイタンキ岬で,そこから手前に続くのがイタンキ浜である.68年前に撮影された写真の中に,この場所から撮影した写真があるのだが,決定的な確信が持てなかった.写真左側の潮見公園の山裾が戦争直後の写真と同じで,最終的に確信するに至った.